【更新日:2021年9月28日 by 森あゆみ】
SDGsと聞くと「貧困をなくそう」や「飢餓をゼロに」といった壮大な17の目標がイメージされ、個人でできることは少ないのではないかと思われがちです。
しかし、SDGsの目標を達成するには私たち一人ひとりが日常生活の中で取り組んでいくことが非常に重要です。
そこで今回は、日常生活とSDGsの関係性を解説し「日常生活で貢献できるSDGs」を紹介したいと思います。
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日常生活にちりばめられたSDGs
SDGsというと、各国の政府や国連などが取り組んでいるとイメージされがちです。
しかし、SDGsの17の目標を達成するには私たち一人ひとりがSDGsを知り、日常生活の中で工夫を重ね一緒に課題を解決していくことが重要です。
私たちの日常生活の中でもSDGsと関連が深いシーンは多く登場します。
例えば、SDGs 目標1「貧困をなくそう」は、政府による開発途上国への援助が重要です。しかし、それだけでけでなく、私たちが日頃から開発途上国に対して公平な企業の商品を購入するようにするだけで、開発途上国の貧困問題の解決につながります。
また、目標15「陸の豊かさを守ろう」では、私たち一人ひとりが、環境負荷の低い商品を選ぶなどの行動を選択していくことで、大きく問題解決に貢献します。
このように、私たちの日常生活とSDGsのゴールの達成は遠い関係のようで、すでにあなた自身が日常生活を通してSDGsの達成に貢献している可能性があります。
日常生活でも簡単にできるSDGsの取り組み4選
1.目標14「海の豊さを守ろう」に繋がる![エコバッグやマイボトルの持ち歩き]
日常生活でエコバッグを持参してレジ袋を使わないようにする、またマイボトルを持ち歩きプラスチックボトルを出先で使用しないことで「海洋プラスチック問題」に貢献できます。
2016年に開催された世界経済フォーラムによると、1964年から2014年にかけて約50年間でのプラスチック生産量は20倍以上急増しており、毎年少なくとも800万トンものプラスチックが海に流れていることが明らかになりました。
使用されたプラスチックが海に流れることで、海洋汚染や生態系へ悪影響を引き起こしていることが問題視されているのです。
日常生活で使用するものを工夫するだけで「海の豊かさを守ろう」の目標達成に繋がります。
(参考:SDGs|目標14 海の豊かさを守ろう|プラスチックの量が魚を超える?)
2.目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に繋がる![節電や節水]
普段使用している水や電気についても、使い方を少し工夫するだけで「エネルギー資源の削減」に繋がります。
発展途上国などを中心とした人々の多くが十分な水や電気が支えない状況下にあり、先進国と同様にエネルギーを平等に使えていません。また、有限のエネルギーを多く使用することによって、温室効果ガスが排出され地球温暖化といった環境問題が引き起こされる原因となっているのです。
そこで、昼間はなるべく電気を使用しないことや、水を出しっぱなしにしないなど、私たちの日常生活でできる節電・節水への取り組みが大切であり「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」の目標達成に貢献できます。
(参考:SDGs目標7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに)
3.目標12「つくる責任 つかう責任」に繋がる![食べ残しをしない]
食べ残しをしないことで、世界で大きな話題となっている「フードロス問題」に貢献できます。
まだ食べられるのに捨てられてしまっている食品がどれほどあるかをみなさんはご存知でしょうか。
SDGs JOURNALによると「現在日本国内では年間646万トンもの食品ロスがあり、その量は国連世界食糧計画(WFP)が1年で世界中にしている食品援助量の2倍にもなります」と記載されています。
日常生活で私たちがフードロスを減らすためにできることはたくさんあります。例えば、食材を買いすぎない、買った食材は残さず食べるなどの行動です。
日常生活ではあまり気にしていないかもしれませんが、少しの注意をするだけで「つくる責任 つかう責任」に大きく貢献できます。
(出典:前の記事を見る SDGs|目標12 つくる責任つかう責任|食糧が余っているのに飢餓!?)
4.全ての目標に繋がる![周りの人に情報発信]
SDGsについて個人が日常生活で取り組んでいることなどを知ってもらうためにも、周りの人に情報発信することが大切です。
なぜなら、SDGsについて知らない人は世界に大勢おり、その人たちがSDGsを理解すれば、SDGsへの活動が広がるからです。
実際SDGsの認知度は67%を超えていますが、名称や内容を知っていると答えた人は34%と、まだSDGsへの関心が薄いといえます。
ぜひ、あなたが発信者となってSDGsへの取り組みを周りの人に発信してみませんか。
これは日常生活でできるファーストステップの大切な取り組みです。
(出典:SDGsの認知率は67% 2年間で約4倍に 実現には疑念の声も 個人でもできる活動の選択肢の広がりが課題か)
ナマケモノでもできるアクションガイド
今回紹介した日常生活でもできる取り組み以外にも、SDGsへ貢献できることはたくさんあります。
誰にでも簡単にできる取り組みが国際連合広報センターから発表されています。
それが、4つのレベルごとに、私たちができるSDGsへの取り組みがわかりやすくまとめられています。ぜひ一度目を通して参考にしてみてください。
▼公開されているガイドはこちら
持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド(改訂版) |
SDGsとは
SDGsは「<strong>Sustainable Development Goals」の略称</strong>です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、<strong>2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成</strong>されています。
SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。
SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。
▼各目標の詳細は以下の画像をクリック
▼SDGsについて詳しくはこちら
まとめ
私たち個人と遠くかけ離れた存在だと考えられがちな「SDGs」。
しかし、すでにあなた自身が日常生活を通して、SDGsに貢献できることがたくさんあることを知っていただけましたでしょうか。
今回は、私たちに身近な日常生活をテーマに取り組みを紹介しましたが、他にもさまざまな形でSDGsの達成に貢献できます。
まずは、自分ができそうなことからSDGsへの取り組みを始めてみてはいかがですか?