【更新日:2021年9月15日 by 三浦莉奈】
トヨタ自動車株式会社は日本を代表する大手自動車メーカーです。1997年10月に世界初のハイブリッド車を発表し、当時からクルマ社会が抱える多くの課題の中から、「環境」と「資源」の2つをテーマを据え、「もっといいクルマ」をつくることでさまざまな社会課題に取り組んでいる企業です。
このページでは、トヨタの事業内容からSDGsの取り組みまで幅広く紹介していきます。
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トヨタのビジョン / 事業
トヨタの概要
トヨタは1937年8月28日に設立され、74,132人(連結 359,542人)の従業員から成る資本金6354億円の大企業です。(2020年3月末)トヨタは創業以来、「自動車を通じて豊かな社会づくり」を目指し自動車生産・販売を主軸に事業を展開してきました。
販売台数は年間9,528,438台(2020年累計)、生産台数は年間9,213,195台(2020年累計)で、販売台数は世界一を誇ります。
参照:https://global.toyota/pages/global_toyota/company/profile/production-sales-figures/production_sales_figures_jp.xls
トヨタの基本理念
トヨタでは以下の7つの基本理念が掲げられています。
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トヨタはSDGsの原則である「誰ひとり取り残さない」と同様「Sustainably Yours」を掲げ、一人ひとりにフォーカスした視点を持っています。
トヨタとSDGs
トヨタは創業以来、創始者である豊田佐吉の考えをまとめた「豊田綱領」の精神を受け継ぎ、社会に貢献しています。消費者に喜ばれる「もっといいクルマ」をつくることで経営を安定させ、事業活動の持続的成長を可能にしています。
直接関係するSDGs目標
トヨタは以下のように「創業の精神とモノづくりで培った技術」と「モビリティカンパニーへの変革」を掛け合わせることで社会課題と向き合っています。
一部ではありますが、トヨタのSDGsへの取り組みを紹介します。
①「環境・安全」への取り組み
【技術を活用・思いを共有、社会により大きなインパクトを。】
地球規模の課題であるCO2の排出量削減に向けて、電動車の普及拡大が必要とされています。そこで多くのステークホルダーと協調して取り組むために、トヨタは保有する車両電動化技術に関する約23,740件の特許実施権を無償で提供しています。
また環境面だけではなく、安全面でも普及への貢献を目指した取り組みをしています。車の衝突事故における人体傷害をコンピューター上で解析できるバーチャル人体モデル「THUMS(Total HUman Model for Safety)」を開発し無償公開しています。これにより自動車業界全体での車の安全性能向上や交通死傷者ゼロの安全な社会の実現を目指しています。
②「生活」への取り組み
【お店が自分の所まで来てくれる!?まったく新しいモビリティを。】
人々の暮らしに寄り添った「新たなモビリティ」を提供したいという想いで、次世代電気自動車「e-Palette」を開発しました。安心・安全の移動手段としてだけではなく、物流や物販まで多目的にこなすモビリティサービス(MaaS)タイプの車として幅広い用途への対応が可能です。自動運転の制御を合わせることで、車いすの方や高齢者にもスムーズな移動を提供することができます。
③「災害」への取り組み
【自然災害が増える今、非常時の暮らしを支えるクルマを。】
2019年の台風15・19号によって、千葉県で大規模な長時間にわたる停電が発生しました。その際トヨタは70万以上もの電動車(HV,PHV,FCV)を現地に派遣し、被災者の方々に電動車による給電を行いました。非常時に”移動する電源”として活用できる電動車は「もしもの時の安心」に繋がります。このようにして電動化技術は環境への対応のみならず、災害への適応力を高めます。いざという時のために電動車の認知拡大に向けて、地域の自治体や販売店と共に取り組みを進めています。
▼トヨタ自動車株式会社のSDGs関連Webページはこちら
▼参照
最後に
このようにトヨタでは地球規模の目標であるSDGsに対して、「地球規模で取り組むこと」に力を入れています。自社で取り組みを終わらせることなく、無償公開をするなどしてオープンなコミュニケーションを通じ、様々なセクターに協力的な姿勢を見せています。
社会全体で取り組むべき課題を前にしたとき、目先の利益だけを追求することなく、このような共創の姿勢で取り組むことが重要となってくるでしょう。これからもトヨタの持続可能な取り組みは続きます。