【更新日:2021年9月17日 by 森あゆみ】
最近、SDGsという言葉を知ったけれど、具体的にどんな行動をとるのが良いのか悩んでいる方も多いと思います。この記事では国連推奨の行動例をSDGsのわかりやすい解説とともに紹介いたします。
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SDGsとは
SDGsの概要
SDGsとは、Sustainable Development Goalsの頭文字を取ったものであり、日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。ここでは私たち人類がこの地球で暮らし続けていくため、2030年までに達成すべき目標が掲げられています。
近年、貧困、紛争、気候変動、感染症など、人類は、これまでになかったような数多くの課題に直面しています。人類が安定してこの世界で暮らし続けるには、課題の早急な調査と対策が必要不可欠です。
そこで、世界中のさまざまな立場の人々が話し合い、課題を整理し、解決方法を考え、2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットを立てました。
それが「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)」です。
▼各目標の詳細は以下の画像をクリック
▼SDGsについて詳しくはこちら
SDGs達成に向けて個人求められる行動とは
SDGsを知ること
1つ目がSDGsについて「知る」ことです。
近年、SDGsの盛り上がりから、多くの企業や団体がSDGsに貢献する活動を行っています。そのためテレビやインターネットだけでなく、意識して街を歩いてみると、お店や電車の中など至る所でSDGsに関連した情報を得ることができます。その中で、少しでも興味を持ったものがあれば、積極的に調べてみるとSDGsについて楽しく学ぶことができます。
知ると言っても、必ずしも小難しい文献などを読まなければならないというわけではありません。まずは自分の興味が湧くところから始めてみましょう。
購買行動を変えること
2つ目が日頃購入しているものをSDGsに配慮したものに「変える」ということです。
環境に優しい製品を使用したり、劣悪な労働環境で作られているものは購入しないなど、消費者側から行動を変えることは、消費者として「持続可能な選択をする」という積極的な意思表示と言えます。この消費者行動の変化による意思表示が、消費者も生産者と一緒に持続可能な社会を作るための重要なアクションなのです。個人でもできる行動の具体的な例としては、フェアトレードの商品やリサイクル品などを購入することです。もしかしたら、あなたがいつも行っているカフェや服屋さんにもSDGsに配慮した商品があるかもしれません。ぜひ探してみてください。
SDGsの考えを伝えること
3つ目がSDGsに対する考え方を「伝える」ということです。
「伝える」と聞くと、活動家のように街頭で演説をするようなイメージが浮かぶかもしれませんが、伝えることはそれだけではありません。みなさんにできる行動として1番手軽にできるのは、環境や、世界中の社会問題に対する意見を友人や家族と話し合うということです。自分の意見や相手の意見を互いに共有し合うことで、SDGs達成のためにより良い選択が必ず生まれます。小さな意見の交換からも、持続可能な社会への一歩は進んでいるのです。
企業に求められる行動
SDGsに貢献するために、企業に求められる行動は主に3つあります。
社会的責任を持つこと
1つ目が「社会的責任を持つ」ことです。企業は個人と比べて社会的な影響力が大きい分、社会的責任を持つ必要があります。もちろん企業は営利目的のため、利潤を上げて成長し続けなければならないという本来の目的がありますが、そのためには社会的責任を果たさずに何をやっても構わないという態度では、社会に認められません。また、社会的責任を持ち、地域社会に貢献したり、社会問題解決のためのソリューションを生み出すことで、持続可能な社会を推進できるため、短期的な利潤より長期的な利潤を企業にもたらすことができます。企業の業績向上と社会的責任どちらもの要素を持ち合わせることは、現代の企業成長において必要不可欠となっています。
事業の環境負荷を考える
2つ目が「事業の環境負荷」を考えるということです。企業は事業が拡大すればするほど、電気やガスなどのエネルギー、水や木材などの資源が大量に必要となってきます。そのため、環境への負荷を考えずに活動してしまうと、産業革命の時代のように環境破壊が急速に進行してしまいます。企業や経済が環境と共に成長し続けていくためにも、持続可能な社会に向けて環境への配慮を心がける必要があるでしょう。
社内の環境に配慮する
3つ目が「社内の環境」に配慮するということです。持続可能な社会と聞くと、一般には森林破壊や地球温暖化などの問題が想起されると思いますが、SDGsではジェンダー格差や働きがいなどの個人に焦点を当てた問題も取り上げられています。あらゆる人々が快適な暮らしを送れるように、企業という大きい単位での活動だけでなく、働く一人ひとりにも焦点を当てていく姿勢が求められています。
ナマケモノにもできるアクション・ガイド
SDGsでは「貧困をなくそう」「クリーンな社会を作ろう」など目標が壮大です。どうにも自分は何をすればいいかわからない、という人に向けて作られたアクション・ガイドがあります。それが国際連合広報センターで紹介されている「ナマケモノにもできるアクション・ガイド」です。
レベル1:ソファに寝たままできること
- 電気を節約しよう!使っていない電子機器は電源をオフに!
- 印刷はできるだけしないでモバイルやオンラインで対応しよう!
- いいね!するだけじゃなく、シェアしよう!女性の権利や環境問題はみんなで考えよう!
- ハッシュタグ#globalgoalsを使って、SDGsを達成するために何をしているか発信しよう
- オンラインでのいじめを報告しよう!
- オンラインで検索して、SDGsに貢献している企業などの情報を集めよう!
レベル2:家にいてもできること
- ドライヤーや乾燥機を使わずに、自然乾燥させよう!
- お風呂は短時間のシャワーに切り替えよう!食器のすすぎもやめて節水しよう!
- 肉や魚を控えめに食べよう!
- 鮮魚品や残り物を食べきれない時は冷凍保存しよう!
- ゴミの分別やリサイクルで環境への負荷を減らそう!
- エアコンの過剰な温度設定は控えて!窓や隙間を塞いでエネルギー効率を高めよう!
- ソーラーパネルを取り付けよう!
- できるだけ簡易包装のものを購入しよう!
レベル3:家の外でできること
- 買い物はできるだけ地元で!地域の企業を支援すれば雇用も守られるし、物品の運賃も必要なくなる。
- 訳あり品を積極的に買って、廃棄を減らそう!
- サステナブル・シーフードを買ったり、外食先でも食べるようにしよう!
- マイボトル、マイ箸、エコバックを持ち歩き、不要な容器を使わないようにしましょう。
- ビンテージものを買おう!新品はいつも良いとは限らない!
- 使わないものは寄付するなどしてリユースしよう!
- 国や地方自治体のリーダーを選ぶ権利を上手に使おう!
レベル4:職場でできること
- 職場のみんなが医療サービスを受けるなどの労働者の権利を得られているか確認しよう!
- 若者の相談相手になろう!また女性の賃金格差をなくすよう声を上げよう!
- 社内の冷暖房は省エネ型にしよう!
- 職場で差別があったらどんなものであれ声をあげよう!
- 通勤は自転車、徒歩または公共交通機関で。
- 職場で日々使われているものがリサイクル可能か見つめ直そう!
- 職場で環境に配慮する週間キャンペーンを行おう!
- 労働にまつわる権利について知ろう!
(参考:UNIC, ナマケモノにもできるアクション・ガイド)※一部要約
まとめ
SDGsへの貢献に向けた取り組みについてご理解いただけたでしょうか?どんなに小さな取り組みでも、持続可能な未来に向けて貢献できていることは確かです。まずはSDGsについて知ることから始めてみましょう。SDGs CONNECTではSDGsにまつわる情報を日々発信しているので、興味があれば是非ご覧ください。