【更新日:2021年5月27日 by 佐野 太一】
引用:ユニセフホームページ
ユニセフは5月25日、「戦火の中の水 第3部:武力紛争下の水・衛生サービスへの攻撃と子どもたちへの影響(原題:Water Under Fire Volume 3: Attacks on water and sanitation services in armed conflict and the impacts on children)」と題した報告書を発表した。
報告書によると、中央アフリカ共和国、イラク、リビア、パレスチナ、パキスタン、スーダン、シリア、ウクライナ、イエメンの9カ国で子どもを含む約4800万人が安全な水と衛生環境を必要としている。
安全な水を確保できない地域では、5才未満の幼児が下痢性疾患で死亡する確率は、暴力で死亡する確率の20倍にもなるという。
◎水インフラの被害が特に深刻な国の状況
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ユニセフ本部緊急支援局局長のマニュエル・フォンテーン氏は、「水へのアクセスは生きる手段であり、戦争の手段として使われてはならないものです。水の流れが止まれば、コレラや下痢などの病気が山火事のように広がり、致命的な結果を招くことも少なくありません」とコメントしている。
SDGsゴール6「安全な水とトイレを世界中に」では、すべての人々が安全な水及び衛生施設にアクセスできる環境の整備が掲げられている。気候変動に伴う気温の上昇により、さらに水不足問題が進行すると考えられている中、水インフラを狙った意図的な攻撃は人道的に許されてはならないことだ。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。