【更新日:2021年9月15日 by 三浦莉奈】
パナソニック株式会社はサプライヤー企業のサスティナビリティ・パフォーマンスを評価するEcoVadisから、最高位の「ゴールド」評価を5年連続で取得している企業です。世界対象企業のトップ5%にランクインした、この企業のSDGsに関する取り組みは必見です。
見出し
パナソニックのビジョン / 事業
パナソニックの概要
パナソニックグループは、総合エレクトロニクスメーカーとして1935年(昭和10年)12月15日に設立されました。創業当初は「松下電機具製作所」として経営をスタートさせ、2003年にはグローバルブランドPanasonicを設立しました。その後社名を「パナソニック株式会社」と改め、合わせて全世界でPanasonicとブランドを統一しました。従業員数259,385名、資本金2,589億円と日本の家電業界のトップカンパニーとしてさまざまな製品を販売しています。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/profile/overview.html)
パナソニックの事業内容
総合電機メーカーとして関連する事業分野において、生産・販売・サービス活動をしています。家電、住宅、車載、B2Bなど幅広く事業展開をしています。特にパナソニックの家電では、冷蔵庫や掃除機、テレビなどが有名で多くの家庭で使用されています。
一方で2010年代からはB2B事業に力を入れており、企業向け製品・サービス(BtoB)の比率の向上を図っていることが特徴です。また海外にも積極的に展開し、アビオニクス、カーナビ、車載用リチウムイオン電池、換気扇、コードレス電話、業務用冷蔵庫などで世界シェア1位を誇っていることも特徴です。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/management/business-initiatives.html )
パナソニックの経営理念
”A Better Life, A Better World”をブランドスローガンとして掲げ、より良いくらしを創造し、世界中の人々のしあわせと、社会の発展、そして地球の未来に貢献できるよう取り組んでいます。「生産・販売活動を通じて社会生活 の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること」を使命として掲げるパナソニック。「企業は社会の公器である」という基本的な考え方の基で事業を展開しています。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/management/philosophy.html#section_02 )
パナソニックとSDGs
直接的に関係するターゲットSDGs
パナソニックのSDGs戦略
パナソニックは経営理念に基づいた事業を中心に、さまざまなステークホルダーとの協働・共創を含めたあらゆる企業活動を通じてSDGsの達成に貢献しています。
パナソニックはブランドスローガンである”A Better Life, A Better World”をベースに以下の3つの軸を掲げSDGsに取り組んでいます。
- 事業活動による価値提供
- 責任ある事業活動の水深
- 会社と社員による社会貢献
パナソニックは生活家電の販売を通じて、多くの家庭の生活を支えて来ました。冷蔵庫やテレビ、掃除機などの商品の進化は大きく日本社会に影響を与えます。
ESG関連
パナソニックは米国のMSCI社による、世界の代表的なESG投資指標「MSCI ESG Leaders Indexes」(旧「MSCI Global Sustainability Indexes」)に10年連続、構成銘柄として認定されています。
さらには、2017年7月に新設された「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」の構成銘柄にも組み込まれています。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/sustainability/management/recognition.html )
パナソニックのSDGsの取り組み
一部、パナソニックのSDGsの取り組みを紹介します。
①まち全体でより良いくらしを提供
社会課題解決と地域全体の価値向上に向けて、さまざまなセクターと共創し、進化し続けるまちづくりを進めています。
神奈川県藤沢市では、100年先の未来を見据えたサスティナブルな街「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)」をオープンさせました。ここでは健康・福祉・教育施設、商業施設、集会所などが立ち並び、住民一人ひとりの暮らしを起点にして考えられています。Fujisawa SSTは、国内外から大きな注目を集め、ビジネス関係者向けの見学ツアーには、すでに2万5,000人の方々が参加しました。これらが評価され、神奈川県が内閣府公募の「SDGs未来都市」、さらには「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。
②クリーンなエネルギー社会づくりへの貢献
パナソニックはエネルギー使用量を削減すると共に、クリーンなエネルギーの創出・活用を進めています。そんな中パナソニックが研究開発に取り組んでいるものの一つが「水素」エネルギー技術です。高効率な新エネルギー水素は、酸素と化学反応し電気を生み出すことで、その過程では水しか排出されないというものです。実際に2009年には、都市ガスから取り出した水素を利用して、家庭で電気とお湯をつくる「エネファーム」を実用化させました。現在も水素社会の実現に向け、さまざまな取り組みを進めています。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/wonders/wondersolutions/clean_energy.htm )
③人々の仕事や社会への貢献
パナソニックは安全な交通を実現するため、カメラや各種センサーからの情報をもとに、ドライバーの事故防止や衝突回避に取り組んできました。今後は自動車とネットワークがつながる「コネクティビティ化」が進むといわれ、交通渋滞の発生や衝突・接触の危険性を未然に察知することが可能になります。 高いIT技術力を活かしてビッグデータを分析し、自動車の安全走行に役立つ情報を提供します。 また特定非営利活動法人ITS Japanの正会員として、産官学との連携・協調を通じて、より安全で快適な交通環境社会に取り組んでいきます。
(参照:https://www.panasonic.com/jp/corporate/management/business-initiatives/safety.html )
パナソニックのSDGs関連Webページ
(参照URL: https://www.panasonic.com/jp/corporate.html )
さいごに
産官学と手を取り合いパートナーシップで目標を達成しようとする姿勢はこれから必要になってくるでしょう。また事業を通してSDgs の実現を図ることは、企業にとって本当の意味でのサステイナビリティに繋がります。社外からも高評価なパナソニックのSDGs の取り組みは今後も目が離せません。