《徹底網羅》SDGsの「ロゴ」ってなに?~ロゴの誕生から使用方法の今までを徹底解説!~

#SDGs目標11#SDGs目標17 2021.03.12

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【更新日:2021年9月11日 by 森あゆみ

SDGsの話題がニュースにのぼる日が増え、SDGsの認知度が上がる今、多くの人が以下のSDGsのシンボルを街中で見かけたことがあるでしょう。

この画像はSDGsの「ロゴやアイコン、カラーホイール」を集結させた「SDGsポスター」と呼ばれるものです。

SDGsへの注目が高まる中、多くの企業・団体がSDGs達成に向けた取り組みを開始しており、SDGsのロゴやアイコン、カラーホイールを見かける機会はますます増加しています。

SDGsの普及を目的に、このSDGsロゴは限定した条件下であれば、企業や団体でも活用できるようになっており、SDGs達成に向けて取り組む際や、SDGsに関連した報告書などで利用可能です。

今回はSDGsロゴの種類から使用方法、許可のとり方までSDGsのロゴやアイコン、カラホイールの活用方法を網羅的にご紹介します。

SDGsのロゴの種類

SDGsを表すシンボルには、大きくわけて以下の3種類があります。

  • カラーホイール
  • 17のゴールのアイコン
  • ロゴ

まずは、SDGsの各シンボルを紹介します。

カラーホイール

SDGsカラーホイールは、17の目標の各カラーが施されたアイコンです。

名刺やピンバッジなどにもこのアイコンがよく使用されます。

17のゴールのアイコン

SDGsの17のゴールを示すアイコンは、目標1から17までの17個の目標を色やイラストで表しているものです。アイコンは用途にあわせて1つから、並べて複数個も使用できます。

(参考:SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf (unic.or.jp)

SDGs ロゴ バージョン1

今回は説明のために掲載しましたが、本来このロゴは国連システムのみ使用できるものです。

左と上に国連のエンブレムがあしらわれています。

(出典:180119 SDGsロゴ、アイコンガイドライン ver.2(EJ) (unic.or.jp)

SDGsロゴ バージョン2

SDGsロゴ・バージョン2は、SDGsロゴのみからなり、国連エンブレムがありません。

国連システム以外の団体で使用できます。

企業や団体が、使用できるのは、このロゴです。

(参考:SDGロゴ 国連エンブレムなし (unic.or.jp)

ロゴやアイコン、カラーホイールの使用機会

SDGsロゴ・アイコン、カラーホイールの種類について学びましたが、これらはどういった用途で使用されているのでしょうか?

主な使用先としては、名刺・ホームページ・統合報告書/ SDGdレポート・ピンバッジなどが挙げられます。

これらのロゴはSDGsを世界に広めるために制作されたものなので、さまざまなシチュエーションで使用可能なのですが、使用できる場合とできない場合、また使用許可が必要な場合と厳しい規定があります。

チャートでわかるSDGsのロゴ・アイコン・カラーホイールの使い方

ここではチャートに沿ってロゴ・アイコン・カラーホールの使い方について解説します。

自分の目的や使い方に当てはめて「YES・NO」で答えてみてください。

具体的にどのようなものが商業用途に当たるのか?

申請はどのように出せば良いのか?

など詳しいことを解説していきます。

SDGsロゴやアイコン、カラーホイールの許可の有無・許可のとり方

許可が必要なケース①:資金調達目的

許可が必要なケースとしてまず、「資金調達目的」が挙げられます。

資金調達を目的とした使用とは、ガイドラインで「SDGsを支援する活動の費用を賄うための資金の調達を意図する使用」と明記されています。

つまりSDGsを広める活動をしたいと思っているが、活動資金がなく、それを解決するためにロゴを使用する場合です。

この場合は国連への許可が必要になり、承認されるとライセンス契約を結ぶことができます。

その後初めてSDGsロゴ・アイコン・ホイールを利用できます。

(参考:SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf (unic.or.jp)

(参考:SDGsのロゴ使用のルールを理解しよう|オリジナルロゴの運用例も (ethicame.com)

許可が必要なケース②:商業用途

使用許可が必要で使用頻度が高いのがこの「商業用途」です。

国連広報センターの商業用途で使用する場合についての文言では「商業用途での使用とは、SDGsをさらに広めるための営利主体による、または、商業的もしくは販促用商品および/もしくは製品における使用を指し、これは国連による事前許可と、適切なライセンス契約の締結によって認められることがある。」とされています。

つまりSDGsロゴを使用した商品を販売するときには申請と許可が必要となります。

名刺や自社HPに使用する場合が商業目的に当たるかは議論が分かれるところですが、

「SDGs ロゴ/ホイール/アイコンは、特定の製品、サービスまたは活動に対する国連の支持を示唆する形で使用してはなりません(例えば、製品やサービスの販売促進または広告の文脈での使用など)。また、自己宣伝や個人的な財務利益の獲得を目的とする形でも使用してはなりません。」

国連HPには上のような掲載があります。

年々商業目的にロゴやアイコンを使用することへのハードルは高くなっており、基本的に申請した方が良いと言えます。

(参考:SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf (unic.or.jp)

許可が不要なケース:情報目的

使用許可を取らずに使用できるのは「情報目的」である場合です。

情報目的での使用とは、主として例示的かつ非商業的で、資金調達を意図しない使用を指します。

つまり申請の必要があるかないかは、「お金が発生するか」ということに重点が置かれています。

そのためSDGsの勉強会やセミナー・講演などを無料で開催する際にチラシやポスターに使用する場合は、申請し許可を取る必要がありません。

(参考:SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf (unic.or.jp)

(参考:SDGs ロゴ使用の注意点【2020年版】利用申請・許可や使い方・名刺印刷など | 名古屋・中部圏のSDGs推進を目指して (chubu-sdgs.com)

使用許可の取り方

許可を申請する場合には、アイコンやロゴをどのように使用するつもりかを具体的に示すサンプルまたは試作品に希望する用途の簡潔な記述を添え、メールで申請する必要があります。

件名をすべて大文字で「SDGLOGO/ICONREQUEST」としたメッセージを 

sdgpermissions@un.org

 上のメールアドレスまで提出します。

この時、申請のためのメールは件名・本文ともに、すべて英語で提出する必要があります。

(参考:200209 SDG branding FAQ(EJ) (unic.or.jp)

SDGsロゴやアイコン、カラーホイールを使用するときの注意事項・禁止されている使用法

企業や団体などの主体のロゴとSDGsのロゴやカラーホイールを並べて表示する場合

企業や団体などの主体のロゴとSDGsのロゴやカラーホイールを並べて表示する場合

「(主体名/私たち)は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」という文言が必要になります。

しかしカラーホイールのみを使用する場合には文言は必要ありません。

また企業ロゴの横にロゴやホイールを入れる際は細かいルールがあります。

「非国連主体ロゴ」は企業ロゴのことで、SDGsのロゴやアイコンよりも目立つ必要があります。

そして、企業ロゴとSDGsロゴの間には境界線が必要になっており、この境界線の色やサイズには規定があります。

「色が100%黒色 サイズが0.5ポイント」

これ以外の境界線を使用することはできず、薄い黒など他の色の使用や線の太さの変更や点線や装飾線も使用できません。

(参考:180119 SDGsロゴ、アイコンガイドライン ver.2(EJ) (unic.or.jp)

(参考:2021年最新版|SDGs 公式ロゴ使用法 (sdgs-support.or.jp)

SDGsロゴやアイコンの改変の禁止

色の変更

完全な白黒、もしくはカラーの反転以外の色の変更は禁止されています。

また白黒に印刷する際には注意が必要です。

プリンターのグレースケール機能で白黒印刷すると規定とは外れた色合いになってしまいます。

もし白黒で印刷したい場合にはきちんと白黒に変更されている物を選ぶようにしましょう。

上のような色合いの使用は認められています。

白黒、色を反転させたロゴの使用は以下のサイトから↓

(参考:180119 SDGsロゴ、アイコンガイドライン ver.2(EJ) (unic.or.jp)

(参考:SDGsのアイコン(白黒) | 国連広報センター (unic.or.jp)

形の変更

比率を変える、影を付ける、トリミングするなど形の変更は一切禁じられています。

以下は全て国連で禁じられている使用法です。

(出典:SDG_Guidelines_AUG_2019_Final_ja.pdf (unic.or.jp)

(参考:180119 SDGsロゴ、アイコンガイドライン ver.2(EJ) (unic.or.jp)

SDGsロゴとアイコンを使用できる期間

SDGsロゴと17のアイコンの使用期間は2030年12月31日までと決められています。

国連が一般的または特定的な通知により別途連絡しない限り、カラーホイールを含むSDGsロゴと17のアイコンは、2016年1月1日から2030年12月31日まで使用可能です。

(参考:180119 SDGsロゴ、アイコンガイドライン ver.2(EJ) (unic.or.jp)

独自のシンボルロゴ作成|カラーリングは使用可能

オリジナルロゴとは

SDGsの17の目標のカラーリングを利用して、独自のシンボルロゴを作成することは許可されており、実際に制作している団体も多くあります。

特に多いのが「自治体」のオリジナルロゴです。

市によってはロゴを公募したり、投票を市民に任せたり、と市が一体となって制作している場合もあります。

使用している自治体① 富山県富山市

内閣府は、SDGsの達成について、優れた取り組みを提案する自治体の29都市を「SDGs未来都市」、特に先導的な取組の10事業を「自治体SDGsモデル事業」として選定しています。富山市は、2018年6月15日に「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」の両方に選ばれました。

そんなSDGsの推進に力を入れている富山市ですが、オリジナルロゴを設置しています。

富山市の地形を立山連峰から豊かな水が流れる地勢をイメージし、線色にはSDGsの目標カラーである17色を使い、地域課題を迅速に解決し、持続可能な未来に向かって発展していく様子を表現したロゴになっています。

(参考:SDGs未来都市 とやま (toyama.lg.jp)

(参考:ロゴマーク「SDGs未来都市 TOYAMA」の活用方法|SDGs未来都市 とやま

使用している自治体② 埼玉県春日部市

2020年7月、春日部市はSDGs未来都市になりました。

それを受けて、オリジナルロゴを作成しました。

このロゴマークは、市の伝統工芸品「麦わら帽子」をモチーフとし、春日部市に関わる1人ひとりの笑顔をイメージしたデザインになっています。

また、3つの表情パターンが用意されているため、選ぶ人も見る人も楽しみながら使用することができる仕組みになっています。

(参考:春日部市のオリジナルSDGsロゴマークを活用しませんか/春日部市公式ホームページ (kasukabe.lg.jp) 

使用している自治体③ 群馬県富岡市

SDGsにより関心を持ってもらうことを目的に、43件の応募の中から市内中学生、高校生による投票を実施し、最も多く投票があったオリジナルロゴマークです。

市のシンボルである富岡製糸場のフランス積み及び市の形をイメージしたデザインになっています。

(参考:SDGs(持続可能な開発目標)のオリジナルロゴマークについて | 富岡市 (tomioka.lg.jp)

SDGsとは

SDGsは「<strong>Sustainable Development Goals」の略称</strong>です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、<strong>2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成</strong>されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

 

 

▼SDGsについて詳しくはこちら

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