《SDGs事例集》クリーンなエネルギーで持続可能な社会を目指す。東京ガス株式会社

#SDGs目標10#SDGs目標11#SDGs目標12#SDGs目標13#SDGs目標17#SDGs目標3#SDGs目標7#SDGs目標9#エネルギー#天然資源#持続可能#環境 2021.08.09

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【更新日:2021年9月15日 by 三浦莉奈

東京ガス株式会社(以下、東京ガス)は、東京都および神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬各県の主要都市で都市ガスを供給しているガス会社です。

企業規模はガス会社として日本最大級で、都市ガスでは世界最大手です。ガス導管を繋げた長さは、地球およそ1.6周分にもおよびます。

東京ガスはSDGsを通してさまざまな企業活動を行っています。日本最大級の規模を活かした東京ガスのSDGs戦略とはどのようなものでしょうか。

このページでは、東京ガスの事業内容をはじめ、SDGs戦略や企業活動、外部からの評価まで、幅広く紹介していきます。

東京ガス株式会社の事業

東京ガス株式会社の概要

1872年に日本で初めてガスが使用されてからガス事業は官営事業でしたが、さらなる普及を目指すべきだという声から、当時、東京府瓦斯(がす)局長であった渋沢栄一が中心となって、民間企業である東京瓦斯会社が1885年に創立されました。

明治時代後期まで、ガス事業はガス灯という照明の提供が主流でした。その後は、学校や企業で使用されることが多かったのですが、一般家庭への普及を目指して開発に取り組み、1902年には炊飯かまどを考案・実用化し、専売特許権を取得しました。こうして、料理店や旅館だけでなく一般家庭でもガスコンロが使用されはじめ、1913年には第一回料理講習会を開催しました。

その後も、クリーンな天然ガスの開発や世界初の戸建て向けの家庭用燃料電池「エネファーム」の開発などを通して、私たちの生活を豊かにしています。

東京ガス株式会社の事業内容

東京ガスは、大きく5つの事業を展開しています。簡単ではありますが、ご紹介していきます。

ガス事業

主に首都圏において、家庭用、業務用、工業用、発電用などさまざまな用途で都市ガスの展開をしています。1100万件を超える顧客基盤を持っており、地域密着でお客様に「安心」と「安全」を提供しています。

電力事業

電力事業では開始以来、燃料調達、発電、販売を一貫して行っています。新規参入の小売り電気事業者では、首都圏で最大規模の発電所を保有しており、今後はさらなる電力拡販を目指しています。

海外事業

これまで、豪州、北米、東南アジア地域においてLNG(液化天然ガス)や天然ガス関連事業に参画しています。今後は資源開発事業に加えて再生エネルギー事業やLNGインフラ事業などの展開が期待されます。

エネルギー関連事業

1969年に初めて日本でLNGを導入してから半世紀にわたって、LNGバリューチェーンを一貫して担っています。この過程で培った技術力やノウハウを活かしてLNG基地、パイプライン、地域冷暖房、エネルギーサービスなどのソリューションをワンストップで提供しています。

不動産事業

135年にわたる事業展開の中で取得した、大規模用地や中小規模用地を活用し、安定収益、資産価値向上をコンセプトとしたオフィス・住宅の賃貸事業を首都圏を中心に展開しています。

東京ガス株式会社の経営理念

東京ガスは以下の経営理念を掲げています。

東京ガスグループは、天然ガスを中心とした「エネルギーフロンティア企業グループ」として、「快適な暮らしづくり」と「環境に優しい都市づくり」に貢献し、お客さま、株主の皆さま、社会から常に信頼を得て発展し続けていく。

【引用】東京ガス : 経営理念・行動基準

東京ガス株式会社のSDGs戦略

東京ガスでは、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」、目標13「気候変動に具体的な対策を」を中心に取り組みながら、外部の団体と協力し、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を通じて他の目標の達成にも貢献しています。

また、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組むことで、社会の持続的発展に貢献することをサステナビリティ推進の考え方としています。これはSDGsの考え方と一致するものであり、東京ガスの事業活動はSDGsの達成に幅広く貢献できるものと言えます。

東京ガス株式会社のSDGsの取り組み

ここでは、東京ガスが具体的にどのような取り組みをしているのか、一部ではありますがご紹介していきます。

SDGsの目標達成にむけた自治体との協働

対応するSDGs目標:3,7,10,11,13,17

2019年、東京ガスと東京ガスライフバルTAKEUCHI(株)は、板橋区とSDGs推進のための連携と協力に関する包括協定を締結しました。この協定は、SDGsの目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」を見据え、パートナーシップを築くことで、地域のニーズに対応しながらSDGs達成への貢献を目指すものです。協定では、エネルギー・環境、共生社会の実現、健康増進等6つの連携事項を定めており、板橋区と東京ガスが持つそれぞれの特性を合わせることで、SDGsの取り組みの拡張に繋がっています。

社会貢献型ショッピングサイト「junijuni sponsored by TOKYO GAS」

対応するSDGs目標:9,12

2019年、東京ガスは(株)オークファンと、社会課題解決への貢献を目的とした社会貢献型ショッピングサイト「junijuni sponsored by TOKYO GAS」を開設しました。このサイトは、これまで賞味期限やパッケージの新調、期間限定プロモーションの終了などを理由に廃棄されていた食品・日用品などをメーカーから集め、販売しています。販売する商品の価格には、社会課題の解決に取り組む各種団体等への寄付金が含まれており、購入者は、寄付先を商品購入の際に選択し、寄付ができるため、商品の購入と寄付金の連動を通じて社会課題解決に貢献することができます。

空き家管理サービス「実家のお守り」

対応するSDGs目標:11,12

現在、適切な管理が行われていない空き家の増加により、公衆衛生の悪化、景観の阻害、治安の悪化などの問題が発生しています。こうした問題を解決するため東京ガスは、空き家管理サービス「実家のお守り」を提供しています。

このサービスでは、居住者がいない家に月1回スタッフが訪問し、手入れを行った後、利用者に写真報告を行っています。空き家の定期的な手入れにより建物の老朽化を抑制することや、不法侵入等による治安の悪化、雑草・悪臭等衛生環境の悪化を防ぎ、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」に貢献しています。

また、建物の適切な管理はSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にもつながるものであり、持続可能な地域や循環型経済にも貢献しています。

外部からの評価

東京ガスのサステナブルな取り組みは、さまざまなところで高い評価を得ています。
・2019年度CDP CDP気候変動「A-」 CDPウォーター「A」

・第13回 CSR企業ランキング(東洋経済新報社) 51位/1,593社(541.7点/600点満点)
・健康経営銘柄2020
健康経営優良法人2020(大規模法人部門ホワイト500)

まとめ

今回は東京ガスの主な事業内容と、SDGsへの取り組みをご紹介しました。

料理、お風呂、冷暖房など私たちの生活に欠かせない存在のガス。たくさん使用するものだからこそ、クリーンで持続可能なものでなければなりません。また、サステナブルな取り組みが結果的にSDGsへの貢献に繋がるという、東京ガスの考え方はどんな企業でも通ずるものだと思います。

サステナブルな取り組みで私たちの暮らしを支える、東京ガスの今後に目が離せません!

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