【更新日:2021年9月15日 by 三浦莉奈】
株式会社セブン-イレブン・ジャパン(以下、 セブン‐イレブン)はコンビニエンスストアの セブン‐イレブンイレブンを運営する会社です。国内総店舗数は21,069店を展開しており、「近くて便利」なお店として広い世代から愛されています。
セブン‐イレブンは、時代の変化に対応し、常に顧客ニーズを叶えるための挑戦を行ってきました。社会を取り巻く社会問題をいち早くキャッチし、人口減少・高齢世帯増加、社会の社会進出などの対策を打っています。
このページでは、 セブン‐イレブンの事業内容からSDGs戦略、活動までを幅広く取り上げていきます。
見出し
セブン‐イレブンのビジョン / 事業
セブン‐イレブンの概要
セブン‐イレブンは、フランチャイズ・ビジネスを展開しています。1973年に国内消費が売り手市場から買い手市場に変化する中、苦境に立っていた中小小売店の経営を支援するために誕生しました。
設立日 | 昭和48年11月20日 |
従業員数 | 8,959人 |
売上高
※チェーン全店(国内) |
5兆102億7千3百万円 |
※2021年2月末時点 |
セブン‐イレブンの主な事業
セブン‐イレブンのフランチャイズ・ビジネスは、加盟店が本部と対等な立場で経営できるように加盟店をサポートする事業です。
サポートには主に3つの制度とシステムがあります。
- 「オープンアカウントシステム」:小規模な資金で事業をスタートさせ、安定した事業運営ができるように考えられた決済・融資の仕組み
- 「荒利分配方式」:加盟店と本部の売上総利益を一定の割合で分け合う
- 「最低保証制度」:オーナーに年間の総粗利益額を保証する、といったサポート体制が充実しています。
このフランチャイズ・ビジネスは加盟店と本部の役割を明確化させることで、オーナーには企業の経営者として人、商品、経営数値などに集中できるようになります。
このようなサポート体制があるため、長期的経営の維持され、国内21,069店舗にまで展開してきたといえます。
セブン-イレブンの経営理念
私たちは いかなる時代にもお店と共に
あまねく地域社会の利便性を追求し続け 毎日の豊かな暮らしを実現する |
セブン-イレブンは毎日の豊かな暮らしを実現するべく、店舗展開はもちろん持続可能な社会を実現するために、地球温暖化や自然災害の増加、資源の枯渇、食の安全・安心や高齢化社会などの問題も大きな課題として取り組んでいます。
セブン‐イレブンとSDGs
セブン‐イレブンが取り組むSDGs目標
セブン‐イレブンは、2021年の日本経済新聞電子版に、「(SDGsに対して)この問題に取り組まなければ、もはや事業継続はできないと考えている」と取り上げられ、世間に セブン‐イレブンの取り組みが大きく取り上げられました。 セブン‐イレブン&アイ・ホールディングスが特定する「5つの重点課題」に基づき、さまざまな取り組みを通してSDGs達成に向けて貢献しています。下記、5つの重点課題の詳しい詳細に関して一部取り上げていきます。
「高齢化・人口減少」への取り組み
■お買い物の支援
何か事情があり店舗に行けない・運べないお客さまのために、店内の商品を届ける「 セブン‐イレブンらくらくお届け便」というものを2012年から実施しています。これは、店舗で購入された商品や、事前に電話で注文された商品などを自宅などに届けるサービスです。また、届ける際はCO2排出を抑えた超小型電気自動車「コムス」や電動アシスト自転車などを一部の店舗で導入していたり、配送にも配慮して取り組みを行っています。
■海外のお客さまの支援
セブン‐イレブンでは、2015年から免税サービスを展開しており、海外旅行者が快適に過ごせるように、免税店の拡大を行っています。2017年にはすでに1,559店まで導入していて、ATMからは日本円を引き出す外国人の方のために12言語に対応しています。また、海外で発行されたキャッシュカード、クレジットカードでも引き出し可能になっています。
■人口減少への対策
生産年齢人口が減少する中で、お店の作業負荷・時間を軽減し業務をより効率化させるために2019年に「省人化プロジェクト」を発足しました。いくつかの店舗では、作業に要する時間や従業員の移動距離などをデータに落とし込んで分析し、効率化の方法を模索するプロジェクトが試験導入されています。
2020年には、実験店舗が5店舗まで広がり、各店舗でプロジェクトメンバーが従業員とともに持続可能な店づくりを研究しています。
データを分析することで、レジ・品出し・清掃などそれぞれのお店にとって何が課題になっているか明確化でき、店舗それぞれの従業員の特徴や勤務体制に合わせた効率的な店舗経営を推し進めることができます。
「安全・安心」への取り組み
セブン‐イレブンでは、扱う商品から配送方法まで細部までこだわっています。
セブン‐イレブンのオリジナルデイリー商品(米飯、サンドイッチ、調理パン、サラダ、惣菜、麺類など)は、9割以上が国産野菜です。なるべく消費地の近くで収穫した国産野菜を使用することで、鮮度だけではなく輸送のためのエネルギー使用量を削減しています。
また、野菜の鮮度を保つため、「コールドチェーン(低温物流網)」を2005年より導入しています。工場でできあがった商品は、温度帯別の配送センターから、異なるメーカー様の商品をお店に一括配送しています(温度帯別共同配送)。 サンドイッチなどの商品は、新鮮な商品を店に届けるため、1日に3回お店に配送されています。
「エネルギー」への取り組み
セブン‐イレブンの全店舗で取り組む環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を定め、SDGsへの取り組みを推進しています。
環境宣言の中では、4つの取り組みを紹介しています。
- CO2排出量削減
- プラスチック対策
- 食品ロス・食品リサイクル対策
- 持続可能な調達
この環境宣言の中では、 セブン‐イレブンでの取り組みはもちろん、お客さまがすぐに実践できる内容も同時に紹介しています。地域社会を大切にしている セブン‐イレブンだからこそ、全員で良くしていこうという姿勢を感じられます。
【記事詳細】環境アクション | GREEN CHALLENGE 2050 | CSR
「若者、女性、高齢者の活躍」への取り組み
子ども達に対しては『こどもスマイリング・プロジェクト』を開催し、地域の子ども食堂に通う子どもたちに職業体験を通じて食品ロス削減を含めた学習する機会を提供しています。小学生・中学生へは店舗での職業体験なども実施しており、2019年度には、3,281店舗が職業体験の受け入れをして、教育支援なども行っています。
『 セブンなないろ保育園』は、東京都大田区、広島県広島市、宮城県仙台市の3ヶ所で開園し、子育てと仕事を両立できる環境づくりをしています。オーナー、従業員、地域の方と多くの方への支援を行っています。
働く意欲のあるシニア層の採用を強化しており、コンビニで働くことに不安を感じるシニアに対して、『シニア向けお仕事説明会』を実施しています。留学生や外国籍の方には、 セブン‐イレブン専用工場や店舗での採用なども行っており、多様な働き方の支援を行っています。
「社会づくり」への取り組み
セブン‐イレブン記念財団が、2018年で設立25周年を迎え、 セブン‐イレブン加盟店と セブン‐イレブン本部の協力で環境市民団体への支援活動や自然環境保護・保全、災害復興支援、広報活動を行っています。また、 セブン-イレブン記念財団の助成制度では、地域に根差した環境活動を行っている市民団体に助成金を届け、活動の成果を地域に還元しています。
最後に
セブン‐イレブンは、これからも「近くて便利」なコンビニとして5つの重要課題を中心に地域の課題を解決し、社会貢献を実現していきます。そして、地域で愛され、必要とされる存在であり続ける「コンビニエンスストア」を通して、持続可能な社会の実現を目指します。