【更新日:2021年7月20日 by 佐野 太一】
楽天グループが運営するフリマアプリ「ラクマ」とリコマースサービス「ブランディア」は7月20日、ユーザーのサステナビリティに関する意識を明らかにすることを目的に実施した共同調査の結果を発表した。
二次流通(中古品を販売するビジネス)に関わる事業でサーキュラーエコノミーを推進するサービスが手を組んだ。共同調査の実施は今回が初めて。
▼サーキュラーエコノミーについて詳しく解説した記事はこちら
両サービスのユーザーを対象に2021年5月20日にオンラインでアンケート調査を実施した。有効サンプル数は661件。
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「サステナビリティ」の認知率は約7割
「サステナビリティ」を認知しているのは約7割だった。その内訳は「意味を知っている」(47.7%)、「聞いたことはあるが意味は分からない」(22.2%)となり、意味を理解しているユーザーが約半数を占めていることがわかった。
7割以上が「サステナビリティを生活に取り入れたい」
サステナビリティについて説明を入れたうえで、「日常の生活に『サステナビリティ』を取り入れたいか」と質問したところ、「強く思う」が21.8%、「まあまあ思う」が54.5%となり、7割以上のユーザーが「サステナビリティを生活に取り入れたい」と考えていることがわかった。
意識している取り組みは「マイバッグ」と「不用品のリユース」
「サステナビリティ」について「意味を知っている」と回答したユーザー315人を対象に、「日頃から意識している『サステナビリティ』」について質問したところ、「マイバッグの利用やゴミの分別」(83.5%)、次いで「不用品のリユース」(77.8%)に取り組む人が多くの割合を占めた。
不用品処分の際、最もリユースするジャンルは「衣服・子供服」
上記の質問で「不用品のリユース」と回答したユーザー270人を対象に、実際に不用品を処分する際にリユースサービス(フリマアプリへの出品/出張買取/リユースショップでの買取など)を活用する商品ジャンルを聞いたところ、「衣類・子ども服」(84.1%)が最も高かった。以降には「本」(70.7%)、「ブランド品」(57.8%)が続いた。
「ブランディア」ユーザーの38.4%、「ラクマ」ユーザーの42.0%が他リユースサービスを併用
調査期間直近の3カ月(2月1日から4月30日)で、不用品を処分する際に利用したサービスを質問したところ、楽天「ラクマ」ユーザーの42.0%、「ブランディア」ユーザーの38.4%が、「リユースショップ」などの他サービスを併用していることがわかった。
楽天「ラクマ」ユーザーは「リユースショップ」(26.4%)、「ブランディア」ユーザーは「フリマアプリ」(25.6%)を併用している割合が最も高かった。
ブランドの衣類回収、約3人に1人が参加
アパレルブランドなどが店舗で不用になった衣類などを回収する「衣類回収」について参加経験を質問したところ、「ある」の回答が35.9%となり、3人に1人以上が参加した経験があることがわかった。
また、「ある」と回答したユーザーに、どのブランド(店舗)の回収に参加したかをフリー回答で聞くと、「ユニクロ」が最も多く、次いで「H&M」「GU」の順となった。ファストファッションブランドでの衣類回収が進んでいる実態が明らかになったといえる。
SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」では、「2030年までに、予防、削減、リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する」ことがターゲット12.5として掲げられている。
発生を防げたはずの廃棄物をゼロにするために、モノを購入する際も、処分する際も、まずはフリマアプリや中古品販売店舗の利用を検討してみるのはいかかだろうか。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。