【更新日:2021年3月1日 by 佐野 太一】
引用:博展のプレスリリース
博展は2月24日、生活者のSDGsに対する企業ブランド調査「Japan Sustainable Brands Index(以下「JSBI」)」のランキング結果を発表した。
18歳-79歳の男女から9000サンプルを回収。国内に展開する企業ブランド180社の取り組みや商品、ブランドのサステナブル価値を評価指数化している。
評価の内訳は、企業がSDGsに貢献しているイメージがあるかを100点満点で評価する「SDGs貢献イメージ得点」と、SDGsの17目標について企業が取り組むことの重要性を測る”重要度”、及び実際に各企業がこれらの目標に取り組んでいると思うかを測る”SDGs企業評価”からなる 「SDGs評価得点」だ。
- JSBI TOP20企業(SDGs貢献イメージ得点+SDGs評価得点)
引用:博展のプレスリリース
総合1位は112.86点と高評価を得たトヨタ自動車。同社は「貢献イメージ得点」と「SDGs評価得点」それぞれのランキングでも1位を獲得した。総合2位には良品計画(108.76点)、3位に味の素(108.74点)と続いている。
- JSBI 業種別の傾向
引用:博展のプレスリリース
調査対象となった180社を17の業種に分けた分析も行った。
高い評価を得た傾向がある業種は、クボタ(15位)はじめとする9社からなる「素材・化学・機械」と、王子ホールディングス(20位)など6社からなる「薬品・医療用品」だった。これらの分野に属する企業の得点はいずれも100点を超えている。
反対に、最も評価の低いを得た業種は「金融・保険」だった。この業種に属する18社の得点はすべて100点に届かず、順位も最高位で103位、最低位180位と総じて評価が低いことがわかった。
業界ごとの結果に顕著な差が出た要因について、JSBIでは「全業種の平均として、健康、持続可能な経済成長と雇用、インフラとイノベーションに注目が集まっている。一方、海洋保全、不平等是正、貧困には関心が低い」と分析している。
引用:博展のプレスリリース
博展によると、2018年1月には9.3%だったSDGsへの認知度は、今回の調査(2020年12月実施)では58.1%へと大きく伸長した。SDGsに対する生活者の関心が今後さらに高まることが予想される中、SDGsで掲げられている目標の達成を念頭に置いた事業やマーケティングの展開が、企業にとって必要不可欠なものになりつつある。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。