【更新日:2021年6月11日 by 佐野 太一】
提供:Infarm – Indoor Urban Farming Japan
Infarm – Indoor Urban Farming Japan(インファーム)は5月28日、スーパーマーケットのDEAN & DELUCA 六本木と DEAN & DELUCA 広尾で、同社の「ファーム(畑)」で栽培されたハーブ・野菜の販売を開始した。
インファームは、「都市の自給自足を支え、食料の安全性、品質、環境フットプリントを大幅に改善する」というミッションをもとに2013年にドイツ・ベルリンで設立された企業。小売店や飲食店の店頭で野菜を栽培し、販売する「屋内垂直農法」とIoT技術、機械学習を組み合わせ、独自のサプライチェーンを展開している。
▼環境(エコロジカル)フットプリントについて詳しく解説した記事はこちら
これまでの屋内水耕栽培は、郊外の大規模施設で農作物を大量生産し、都市圏の消費者に届ける形をとることが一般的だった。
それに対し同社は、組み立て式の「ファーム」を都市圏の商業施設などに直接配置。これにより、消費者により新鮮な農産物を届けること、産地から消費地への輸送に伴うコストや温室効果ガスの排出を削減することを可能にしている。
◎インファームの「ファーム」
今回、インファームが新たに「ファーム」を設置したDEAN & DELUCA 六本木、DEAN & DELUCA 広尾では、イタリアンバジル 、パクチー、レッドソレル、わさびルッコラの計4種のハーブ・野菜を販売。両店では、インファームの野菜を使用したデリメニューも展開する。
インファームのハーブ・野菜は、生産地から消費地までの輸送距離を最短にすることで、栄養素と風味に満ちた最も新鮮な状態を保っているため、普段の料理に活用するだけでなく、生のまま料理の仕上げに加えたり、さまざまな用途に使用できるという。
また、購入後は2cm程度の水を入れた容器に根を浸し、高温多湿を避けて保存すれば、しばらく新鮮な状態を保つことができる。
SDGsゴール13「気候変動に具体的な対策を」では、地球温暖化をはじめとした環境問題を解決する具体策の検討を進めることが訴えられている。インファームが実践するような形の「地産地消」は、温室効果ガスを削減しつつ、豊かな生活を送るためのヒントになるかもしれない。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。