【更新日:2021年8月27日 by 佐野 太一】
提供:BEENOS株式会社
デファクトスタンダードは8月27日、衣服のリサイクルを通じてパラスポーツの応援を行う「ふくのわプロジェクト」事務局の永栄朋子氏にミニインタビューを実施した内容を公表した。
同社は、ファッションブランド品の買取サービス「ブランディア」の運営企業。顧客が買取金額をチャリティプログラムで提携している団体、活動に1円から寄付できる「ブランディアチャリティプログラム」も実施している。
「ふくのわプロジェクト」は、「ブランディアチャリティプログラム」の寄付対象の1つ。
寄付で集めた洋服を衣類を売却し、その収益金でパラスポーツを応援する活動を展開している。寄付件数が4,000件を突破し、寄付金額は2,474,671円に達した。
東京パラリンピックの開催も相まって、近年はパラスポーツへの関心が高まっている。今回は、パラスポーツ(障がい者スポーツ)応援の現状についてのインタビューが実施された。
パラスポーツ応援についてのミニインタビュー
ーーここ数年で、パラスポーツへの認知やパラスポーツをとりまく環境に変化はありましたか?
ふくのわプロジェクトがスタートしてすぐ、2016年の東京都の調査では、パラスポーツの認知度がそれほど高くなく、実際にパラ競技を見たことがある人は1.3%でした。(※1)「パラスポーツって何ですか?」という質問を受けることがあったため、「パラスポーツ(障がい者スポーツ)」と表記していました。しかし、現在では「パラスポーツって何ですか?」と聞かれることはまずありません。
また、「パラスポーツを応援しているから」という理由で、学校や企業から服を送りたいというお申し出も多々いただきます。パラスポーツが身近になったことを感じます。
ーーパラスポーツの応援の現場で、コロナ禍による影響はありますか?
衣類の回収という意味では、個人の寄付量が増えました。コロナ禍で在宅することが多く、家の整理をされる方が多いためと考えています。
ーーパラスポーツの応援における課題があれば教えてください。
衣類を寄付してパラスポーツを応援したいという人はたくさんいます。皆さんにご参加いただけるよう、もっと手軽に寄付できる仕組みを広げたいと願っています。特に、衣類を投函できる寄付ボックスの設置とその効率的な回収方法の確立が課題です。
ーーパラスポーツの応援における今後の展望があれば教えてください。
日本で焼却・埋め立て処分される衣類(※2)の1%をふくのわプロジェクトに寄付していただければ、例えば車いすバスケット用の車いすが300台購入できます。ふくのわプロジェクトの輪を広げ、持続的に応援していきたいと願っています。
ーーその他、パラスポーツ応援について伝えたいメッセージなどがあれば教えてください。
初めて見ても「すごい」と惹き込まれるのがパラスポーツの魅力だと思います。会場で声援を送る、SNSでコメントする、「ふくのわプロジェクト」に衣類を送る、ブランディアチャリティプログラムで寄付先に指定するなど色んな応援方法があると思うので、ぜひ一緒にパラを応援しませんか?
※1平成28年度「都民のスポーツ活動に関する世論調査」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/01/31/documents/01.pdf
※2.焼却、埋め立て処分される日本国内の衣類の量は年間508,000t
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/
SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」では、「2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する」ことがターゲット10.2として掲げられている。
衣服を売却したり、寄付することで同時に目標10と目標12「つくる責任 つかう責任」の達成に貢献できる今回のような取り組みが、今後増えていくかもしれない。
【参照ページ】https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000282.000035599.html
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。