【更新日:2021年8月5日 by 佐野 太一】
中国・大連市にあるローソンの子会社とパナソニックの現地法人は7月30日、アフターコロナとSDGsを意識した新型店舗「ローソン大連青泥窪橋旗艦(だいれんせいでいわきょうきかん)店」をオープンした。
店内には売場の冷蔵商品ケースの室外機へのGWP(地球温暖化係数)の低い冷媒を使用した冷凍機の導入や、高効率LED照明、セルフサービスの新型電子レンジ、省エネ実行支援システムなどを採用。電気使用量とCO2排出量ともに約2割の削減(2015年度の標準的な店舗対比)を目指している。
また、専用アプリで注文した商品が受け取れるIoT非対面ロッカーや、商品・広告等の情報を表示するデジタルサイネージ、学校に寄贈する本寄贈ボックスの設置、パナソニックの中国の植物工場で生産された水耕栽培野菜の販売を行うという。
店舗の外壁面に設置するIoT非対面ロッカーは、専用のアプリで注文した商品を店内で人と接触せずに受け取れる設備。ディスプレイ13台とプロジェクタ1台を活用するデジタルサイネージでは、コンテンツの配信・管理が可能で、広告配信モデルの検証を行う。発売する野菜の一部は、パナソニックの中国の工場で農薬不使用、低細菌環境下で生産されている。
ローソンは、1996年に中国に進出、現在は同国内で3773店舗(2021年6月末時点)展開している。エリアライセンス契約や各地でのメガフランチャイズによる出店を中心に、2021年までに4000店舗、2025年までに10000店舗への拡大を目指すという。
SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」では、地球温暖化を食い止めるため、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの排出量を減らすことが重視されている。アフターコロナを見据えたコンビニチェーンの店舗展開により、中国大連市にオープンした店舗の姿が珍しくなくなる時代が来るかもしれない。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。